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    shoko

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    「嫌い」という心の叫びに忠実に生きる

    クリエイションの根本にあるものは嫌悪の精神ってところがスゴい。香水をつけない女に未来はない、って。



    2022年7月読書リスト

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    • ヴォイド・シェイパ /森博嗣
    • ブラッド・スクーパ  /森博嗣

    • スカル・ブレーカ /森博嗣

    • フォグ・ハイダ /森博嗣

    • マインド・クァンチャ  /森博嗣

    • シューマンの指 /奥泉 光

    • ソース~あなたの人生の源は、ワクワクすることにある。 /マイク・マクマナス

    • シャネル哲学 /山口路子


    • 計8冊


    生きることの意味を問う剣豪小説の傑作!!森博嗣【ヴォイド・シェイパ シリーズ】

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    これまでに幾つもの森博嗣ワールドにのめり込んできたけれど、今回のこのシリーズは噂通り最高傑作かもしれないと、シリーズ第1巻からワクワクが止まらなかった。

    【ヴォイド・シェイパ シリーズ】

    それは、ひとりの侍の人生探しの旅を描いた剣豪小説。読者は、出会い、別れ、戦いを通して主人公が人として成長していく様を追いかけながら、同時に自身の生きることについて思いを巡らせることになります。

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    ヴォイド・シェイパ

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    始まりは、シリーズタイトルでもある【ヴォイド・シェイパ(The void shaper)】

    紅の鞘に納められた細身の刃。ゼンは師から譲り受けたその剣だけを友に山を下り、旅に出る。師であるカシュウは死んだ。ゼンに旅立つよう言い残して。親も知らず、山奥で育てられた理由もわからない。だが山での生活は、ゼンを強く、賢くした。道を極めるためのあてどない修行の旅。剣を構え、しのぎを削り、出会いと別れを重ねながら、多くに気づき学び取るゼン。動的でありながら内省的な侍の成長を描く、傑作剣豪小説!

    時代設定は明言されていませんが、侍のいる太平の世、と言えば江戸時代。恐らく江戸時代の全盛期の後期、ではないかなと思われます。

    強くなりたいのです。強く生きたいのです。


    師の死と共に、ひとり山を下り旅に出る主人公。その何にも汚されていない、まっさらな心と美しい剣に、あっという間に心をつかまれてしまいます。強く生きるとは、どうゆうことなのか。ゼンが追い求める強さの答えを、読者も見つけていかなくてはとスイッチを押されたような第1巻。

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    ブラッド・スクーパ

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    ゼンが人として大きく成長する第2巻 【ブラッド・スクーパ(The blood scooper)】

    竹の中で育まれ、不老不死をもたらすと伝わる真珠にも似た秘宝「竹の石」。古来、天下人への献上品とされてきたが、一つだけ村の庄屋が秘匿していた。それは昔、万病に効く薬を探求していたゼンの師・カシュウが村を訪れた際、竹の中から見つけたものだという。その存在が何故か漏れた。正体不明の賊が、強奪計画を立てていると知った庄屋の娘は、ゼンに警護をして欲しいと依頼する。折しも村は祭り。賊の来襲には、好機といえた。

    人と関わりあって生きることを、少しずつ覚えていくゼン。第2巻で最も大きな収穫は、人に騙されること、を経験したことでしょうか。

    どこに正義があった? 正義とは何だ?

    刀を抜くことになる場面でも常に自問自答しながら、ひとつずつ真摯に向き合っていくゼンを見守りながら、自分のここまでの生き方を猛省する第2巻。

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    スカル・ブレーカ

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    出生の秘密が少しずつ見えてくる第3巻【スカル・ブレーカ(The skull braker)】

    勘定役として働いていたヤナギは、職を失い故郷への旅路へ着こうとしていた。彼の口から悪事が露見することを恐れる勢力は、その動向を窺っており、騒ぎに巻き込まれたゼンは、城で行われる御前武芸会で、剣術の腕を披露することになる。城主は年若く、姉とも奥方とも言われる女性が政を仕切っているという。その女性が、ゼンに強い興味を示し、九日後、山寺で待つように指示する文を寄越した。ゼンを待つのは、いかなる運命か。

    第3巻の成長ポイントは『強くなるとは、己の弱さに向き合うこと』だと認識すること。

    生きるとは負け続けること、死ぬとはもう負けぬこと。

    負け続けられるって生きてる証拠なんだ。こんな風に考えられたら、この世の中、少し生きるのが楽になるのではないかな。読者もゼンも、思いもよらぬ「運命」を知ることになる第3巻。

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    フォグ・ハイダ

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    人として生きる上で避けては通れないものを知る第4巻【フォグ・ハイダ(The fog hider)】

    暮れ方、峠を急ぐゼンの前に二人組の賊が現れた。命か金か、そう迫る男は手練れとは見えなかったが、用心棒らしい連れの侍は凄まじい殺気を放つ剣の使い手であった。かろうじてその刃を逃れたゼンは、もう一度、男と手合わせをしたいと望む。 男の名は、キクラといった。都の道場でも抜きん出た腕前で、将来を嘱望されていた。だが道場主の娘との縁談を断ったため、仕官の道も閉ざされ、挙句、殺しの濡れ衣を着せられ命を狙われていた。

    他者と関り合いながら生きていく人間という生き物が、生きる意味を考える上で必ず直面すること。誰かのために生きる。誰かを思って生きる。そして、守るべき存在は足かせになるのか、それとも加勢になるのか。

    第4巻はそんな、人として非常に大切な部分を考え学んでいく、シリーズの中でも1番重要な回。

    刀には心がなく、心には刀が届かない 人のために生きる。人を想って生きる。

    ゼンが、情けを識る。1番のお気に入り、第4巻。

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    マインド・クァンチャ

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    いよいよシリーズ完結の第5巻【マインド・クァンチャ(The Mind Quencher)】

    「貴殿のお命をいただきに参上した」トビヒと名乗る男は、炭焼き小屋で眠っていたゼンを戸外へ連れ出すと、面差しを確かめ、そう言った。敵は多勢、ゼンは闇を駆けた。だが逃げた先は崖縁。そこで待ち受けていたのは、これまでに出会った誰よりも強い侍だった。命を賭けるに値する相手、ゼンは男に敗れ、谷底へと落下する。姉弟に助けられ命は取り留めたが、ゼンは記憶と刀を失っていた。「ヴォイド・シェイパ」シリーズ完結編。

    シリーズ完結巻なのに、冒頭で記憶を失うと言う事態に驚愕したけれど、ここでゼンが記憶も刀も失うことの意味が後半で明確になる。

    過去を失ったとき、自分を自分たらしめるのは、何なのか?

    ゼンが強くなるために必要だったのは、無だった。物語ラストのゼンは、心も身体も剣も全てにおいて強さとを持ち合わせた一人前の侍、いや、人間になる。最高のラストシーンに感動を覚える第5巻。

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    自分に響く言葉がきっと見つかる

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    【ヴォイド・シェイパ シリーズ】には、至るところに生きることを考えるために必要な言葉が散りばめられています。ひとりひとり響く言葉は違うけれど、きっとどこかに自分に刺さるフレーズがある。

    私の場合、第4巻【フォグ・ハイダ】の中に登場した和尚さんが、あまりに純粋過ぎるゼンに対して語った言葉。

    少しくらいの濁りはあった方が良い。この世にあるものは、いかなるものにも、必ず無駄なものが混ざっている。なにも溶けていない水はない。なんの匂いもしない風もない。それでも綺麗な水といい、澄んだ空という

    このフレーズが、何故かずっと胸に刺さっている。人として人と関わりあいながら生きていく上で、現実的に大切なことじゃないかと。

    侍でもなければ、政治家でもない。人に影響を与えるような立場でもない。そんな自分には生きる強さよりも、生きやすさを求めたっていい。このフレーズ、そんな風に聴こえるのです。

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    おわりに 今月のオーディオブックから一言


    ▶▶「読む」だけで終わりにしない読書術 1万冊を読んでわかった本当に人生を変える方法  著者本要約チャンネル

    もう、読むだけで終わりにしない 本に書いてあることをすべて自分のものにする、超実践的読書術

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    SHOKO

    レコーディング読書


    内容や感想を記録するものではなく、本に書かれてあるメソッドを実践しその効果を記録し検証していく、と言うことです。

    自己啓発本などを読んだら読みっぱなし、最初は気になって実践しても、特に変化に気づかずにいつの間にか忘れている。そしてまた次の本を読んでしまう。その繰り返しでは、何も身になっていなかった。

    著書のようにひとつの本に書かれてあるメソッドを最低でも2週間実践し、記録し、検証する。これが、読むだけで終わりにしない秘訣のひとつ。すぐにでも取り入れられる方法ですよね。


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