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    夏休みと共に緊急事態も終わりが来たらいいのに

    だけどそんなに甘くはない現実。本を読んで心を整えよう。


    フィクションが現実に!?コロナ禍の今だからこそ読みたい1冊 上橋菜穂子鹿の王

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    今月の一冊は、上橋菜穂子さんの【鹿の王】です。児童文学作家でもあり、文化人類学者でもある上橋さんが、2014年に発表した長編大作です。

    【中古】鹿の王 <1-4巻+水底の橋、全5巻セット> / 上橋菜穂子(書籍セット)

    価格:4,008円
    (2021/8/30 11:11時点)
    感想(0件)


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    壮大な冒険小説であり医療サスペンス

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    鹿の王】の舞台は、厳しい北方の自然の中で生きる様々な民族の人々。そして彼らとともにある獣たちの、生と死の物語です。

    強大な帝国にのまれていく故郷を守るため、死を求め戦う戦士団<独角>。 その頭であったヴァンは、奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。 ある夜、ひと群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。 その隙に逃げ出したヴァンは幼い少女を拾う。 一方、移住民だけが罹ると噂される病が広がる王幡領では、 医術師ホッサルが懸命に、その治療法を探していた。 感染から生き残った父子と、命を救うため奔走する医師。 過酷な運命に立ち向かう人々の“絆”の物語。


    具体的な現実の地名は登場しませんが、私はなんとなくモンゴルなどの広大な土地を持つエリアをイメージしながら、この世界に引き込まれていきました。

    掌握が困難である多民族国家の、強烈な自然の中で起きる民族間の戦いや、獣たちとの共存、家族への愛情と言ったものがテーマの、スケールが非常に大きい冒険小説に、ウイルス、パンデミックとの戦いと言う医療サスペンスががっちりタッグを組んだ、複雑で重厚な作品になっています。

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    鹿の王】は2015年本屋大賞を受賞。全国の書店員はもちろん、多くの著名作家や有名人も次々と絶賛の声をあげています。

    冒険小説を読んでるうちに、医学を勉強し、さらに社会を学ぶ。 一回で三冊分。
    養老孟司さん(解剖学者)出典:カドブン


    ページをめくる手が止まりませんでした。 これは、壮大なファンタジーでありながら、わたしたちの物語でもあります。
    西加奈子さん(作家)出典:カドブン


    命の教科書。 読んでいるうちに全ての命が素晴らしいと思えてくる。
    為末大さん(元プロ陸上選手)出典:カドブン



    そして、満を持して映画『鹿の王 ユナと約束の旅』が製作され、公開を今間近に控えています。

    ※新型コロナウィルスの感染状況に鑑み公開延期中

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    私たちに今何が出来るのか

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    もしも鹿の王が発売された2014年に読んでいたら、抱く想いは全く別のものになったかもしれない。だけど、この作品を今のこのコロナ禍で自分が手に取ったことに大きな意味があると思う。

    世界史を学んでいると、何百年に1度、いや何十年に1度、という単位で必ずやキーワードになる疫病。それが政変につながったり、時代を変えたり、人類はパンデミックを機に、闘い、学び、大きく世界を変えてきたはず。

    そして人々が得体の知れないウイルスに立ち向かおうとする原動力は、常に愛情なのだと言うことを改めて気付かされました。家族を、他者を、救いたいという気持ち。結局のところ、それが全てだったはず。

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    『自分の身体ほど、わからないものはない』

    上橋さんがあとがきで綴っています。ウイルスのことはもちろん、自分の身体で起きることも、私たちは理解できていない。専門家でなければ、わからないことばかりかもしれない。だけど、感染症が癌などの病気と異なるのは、ごく普通の人間でも人の命を救うことができると言うこと。

    人を殺す力と人を救う力、私たちはどちらも持っている。その救う力を発揮できれば、現状は変わるのではないか。上橋さんは、ご自身のブログでそのように私たちに伝えてくれました。


    SHOKO

    私たちが作る歴史は後世にどう伝わるのか


    上橋さんが綴られたメッセージで最も心に残ったこと。それがこの時代を生きた私たちが、このウイルス対してどんな闘いをしたのか、は歴史に残るのだと言うこと。そして、この闘いは、皆の他者を助けたいと思う気持ちにかかっている。日本を、世界を動かしている偉い方々にも、鹿の王を読んで欲しいな。

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    今月読んだ本

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    • ユートピア /湊 かなえ
    • 口福のレシピ /原田 ひ香

    • 検事の信義 /柚月 裕子

    • 鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐ /上橋 菜穂子

    • 鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐ /上橋 菜穂子

    • 真壁家の相続 /朱野 帰子

    • おいしくて泣くとき /森沢 明夫

    • あのこは貴族 /山内 マリコ

    • ぬるくゆるやかに流れる黒い川 /櫛木 理宇


    • 計9冊


    おわりに 今月のオーディオブックから一言


    ▶▶超 筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超・科学的な理由  著者Testosterone,久保孝史

    人生の99%の悩みは筋トレとプロテインで解決します。科学的にみて本当です。

    Twitterフォロワー130万人超えのマッチョ社長Testosteroneと現役のスポーツ科学研究者がタッグを組み、筋トレ=最強のソリューションを最新の科学的エビデンスで実証した大人気ベストセラーの第2段です。
    • 死にたくなったら筋トレ
    • 長生きしたかったら筋トレ
    • モテたかったら筋トレ
    • 痩せたかったら筋トレ
    • 仕事ができるようになりたかったら筋トレ
    • アンチエイジングにも筋トレ

    これを聴いたら筋トレをせずにはいられなくなります。筋トレが心身の両方に与える効果にとてつもない情熱と勢いで納得させられてしまいました。こんな先の見えない不安な世の中だからこそ、筋トレするべきだと誰もが思える1冊。

    SHOKO

    手首を切るくらいなら筋トレで筋繊維を切れ


    この強烈な一文にやられました。夏休みが終わり新学期が始るこの時期、生きることに悩み苦しむ人が増えると言われますが、みんなで筋トレをすれば良いんじゃないかって。言葉よりも大きなチカラを持っている気がします。


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