【2019年1月読書レポート】力を抜いて生きてる女性がカッコいい
2019年はドキュメンタリーや自己啓発などノンフィクションにも読書の幅を広げていこう。これまではフィクションであることが私が読書に求める面白さだったのだけど、そんな視野の狭い自分を少しだけ変えていきたい。
今月読んだ本
- 永遠の出口 /森 絵都
- 永遠の1/2 /佐藤 正午
- 白い孤影 ヨコハマメリー /檀原 照和
- 爽年 /石田 衣良
- 天使の卵 エンジェルス・エッグ /村山 由佳
- 天使の梯子 Angel's Ladder /村山 由佳
-
イノセント /島本 理生
- 匿名者のためのスピカ /島本 理生
- 天使の柩 /村山 由佳
- ヘヴンリーブルー /村山 由佳
- イデアの影 /森 博嗣
- 一切なりゆき /樹木 希林
12冊
樹木希林さんが亡くなったのは昨年9月。
素晴らしい女優さんであると同時に、人間的にも魅力溢れる女性だったのだと改めて思います。この本は樹木希林さんが生前、雑誌に掲載されたインタビュー記事をまとめた名言集です。
なんだか希林さんのひとつひとつの言葉が、心を楽にしてくれる。
『絶対にこうでなければいけないという鉄則はない』
希林さんは、全てのものに対して、絶対にこうでなければいけないという鉄則はないと思っているんだって。ミスをしたら、そのミスを活かせばいい。
『自分の変化を楽しんだほうが得ですよ』
老いてくると若いころにできたことが少しずつできなくなるけれど、希林さんは、「昔はよかった」と嘆くより、「こんなこともできなくなるんだ」って自分の変化を楽しんでいる。何でもおもしろがって毎日を過ごしていたら、いい歳のとり方ができるんじゃないかなって、思っているんだって。
いつも力を入れて、
もっと上を求めて、
エイジングに抗って、
鉄則を曲げられなくて、
そんな自分に『少し楽に生きなさい』
と語りかけてくれているみたいです。
購入してからいつでも側においていて、毎日どこかのページを開いてしまう。大人だって生きにくいと感じることがある。そんなとき、希林さんの言葉に助けられる気がします。
オーディオブックという選択
そうやって自分に言い聞かせてきたけれど、今年ノンフィクションにトライしていくならば、耳から入ってくる読書、という選択もありだと思うようになってきました。

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ブロトピ:こんな記事書きました!
村山由佳【天使シリーズ】
どことなく希林さんのような雰囲気を持っている、大好きな女流作家。村山由佳さんの天使シリーズを一気読みしました。
村山由佳さん事実上のデビュー作【天使の卵】から始まり、10年後の【天使の梯子】、さらにまた10年後の【天使の棺】
20年を経て完結した物語。村山さんが、繰り返し書き続けている『罪と罰と赦し』が三作全てに繰り返されています。内容は非常に重たいはずなのに、力が入りすぎていない文章で、とても読みやすい。一気に読めてしまいます。
そしてもう1冊、【天使の卵】【天使の梯子】を別の女性視点から描いた【ヘヴンリー・ブルー】
視点が女性に変わるとまた違った世界が見えてくる。それを改めて気づかせてくれた貴重なスピンオフ作品でした。
結局、1番難しいのは、赦すこと。
そうなんだよね。
村山由佳さんと言えば、やっぱり猫。沢山の猫に囲まれて、軽井沢の自然の中で暮らしていることでも有名です。一見、おおらかで細かいことは気にしなそうな愛すべきキャラクターの彼女が、描き出す女性は、繊細で感受性豊かで、そして根っこが強い。
罪と罰と赦しを繰り返して生きてきた上でこそ、達した境地があるのだと言うことを、このシリーズを読んでいて気づきます。デビュー当時の言葉と、そこから20年たった村山さんの言葉は、そのものの持つ重みが違っていました。
天使シリーズを読んで村山由佳さん、またさらに好きになった。才能と努力の上にどこか力の抜けた感覚が、カッコ良い。
まとめ
力が入っていない雰囲気なのに、とてつもなく心の強そうな女性作家、と言えばもうひとり、島本理生さんも思い浮かぶ。今月読んだイノセントも、女性の繊細さと強さ、どちらも力の抜けたトーンで描かれた世界が印象的でした。
今年は女流作家さんたちの作品に、注目しています。
2019年が始まったばかりですが、今年は良い意味で力を抜いて生きていける女性を目指したい、そう思うのでした。
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